塚本晋也監督作品「バレットバレエ」を観ました。今更という感じだなぁと思っていたら2000年の作品。ノスタルジックな画面からは時代がすぐに判別できない、いつの時代にもある永遠のテーマを普遍的に描く手法なのか、カラカラと8ミリのような場面展開には新旧を知り尽くした余裕すら感じてしまう。
暴力と生と死と、恋人を銃による自殺で亡くすという信じがたい現実に直面した男(塚本晋也)は、銃を手に入れ始末をつけるという妄想に取り憑かれ、目的を遂げるまで走り続ける。
壊れた男が知り合ったのは、死を切望する若い女。日々を破壊行動やヒリヒリした刺激にばかり捧げ、男の目の前に現れては挑戦的な行動ばかりをする。愛する女を失った男は好きでもない女をも喪失することを恐れ、目的にいつの間にか「守ること」が加わる。
海外でも評価の高い塚本晋也監督の作品。
表現方法には独特なカラーがあり好き嫌いは分かれそう。
私にはちょっと消化するに難しい、手に負えない作品なのだろうな。この世界観を年齢によってどう観られるのか、そんなことが気になった。
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